鰻といえば、うな丼・うな重・ひつまぶし…
という具合に鰻が好きな人は思い浮かべるのではないでしょうか。
では、いつが旬で、なぜ土用の丑の日に鰻を食べるのかご存知ですか?
多くの方が夏バテ解消やスタミナをつける意味で、夏の土用の丑の日に鰻を食べているので、うなぎの旬は夏だと思っている方も多いのですが…
はたして鰻の旬は本当に夏なのでしょうか?
そこで今回は、天然モノと養殖モノのうなぎの旬、そして土用の丑の日にうなぎを食べる理由を解説していきます。
興味がある方は、以下の内容をご一読ください。
うなぎの旬の時期はいつ?
1年で最もうなぎへの注目が高まるのは、土用の丑の日がある7月です。
そのため、うなぎの旬は夏と思っている人がいるわけですが、天然モノのうなぎに関していうと、これは正しくありません。
では天然うなぎの旬はいつなのかというと、答えは秋~初冬にかけての時期です。
うなぎは水温が低下することにより冬眠する習性があり、秋~初冬にかけて栄養をため込んでいます。
そしてこの時期のうなぎは肉厚で、脂がのっているため、別の時期に比べて美味とされているのです。
なお、旬を過ぎた天然モノのうなぎはどうなるのかといいますと、ため込んでいた脂がなくなりやせて、味が落ちてしまいます。
うなぎの旬の時期は養殖と天然で違うの?
天然モノのうなぎが一番おいしいのは、秋~初冬にかけてになります。
では、養殖モノのうなぎはどうなのでしょうか?
このような疑問を感じた人もいると思いますが、実は天然と養殖のうなぎは旬の時期が違います。
正確に言いますと養殖モノのうなぎには、時期による味の違いがないのです。
言い換えれば養殖うなぎは1年中が旬ということになります。
というのも、養殖のうなぎは養殖場で、徹底した温度管理のもと、年中安定した品質になるよう育てられています。
味は個々の養殖場での管理のしかたにより差は出ますが、時期によって極端においしくなったり、まずくなったりするようなことはありません。
なお、日本国内における養殖モノのうなぎの産地で有名なのは、静岡県の三河産、浜名湖産、宮崎県産、高知県産などです。
また、国外の養殖うなぎも日本に入ってきており、中国産や台湾産などのうなぎが出回っています。
そのほか、天然と養殖ではどちらを買ったほうがいいのか、この点が気になるという人もいるのではないでしょうか。
これは一概にいえませんが、天然モノのうなぎが旬の時期は天然モノを、天然のうなぎの味が落ちる時期には養殖モノのうなぎを選ぶようにすると、年中おいしいうなぎが食べられるでしょう。
近大ナマズの蒲焼は、味だけでなく見た目まで区別がつかないそうです。
夏の土用の丑の日に鰻を食べる意味や由来は?
夏の土用の丑と言うぐらいなので、その他の季節にも土用の丑の日があるのか調べてみると…
2016・2017年の土用の丑の日
2016年
- 1月20日(水)
- 2月1日(月)
- 4月25日(月)
- 7月30日(土)夏の土用の丑
- 10月22日(土)
- 11月3日(木)
2017年
- 1月26日(木)
- 4月20日(木)
- 5月2日(火)
- 7月25日(火)夏の土用の丑
- 8月6月(日)夏の土用の丑
- 10月29日(日)
年によって日数は違いますが、結構あるんですね
このように春夏秋冬で土用の丑の日があるわけですが、土用の丑の日でうなぎを食べる人が多いのは夏です。
では、なぜ何度も土用の丑の日があるのに、うなぎを食べるのは夏だけなのでしょうか。
土用の丑の日に鰻を食べる意味や由来
このことに関してですが、話は江戸時代にまでさかのぼります。
夏に暑くてうなぎの売れ行きが悪く頭を抱えていたうなぎ屋が、平賀源内(ひらがげんない)に相談したところ「本日、土用丑の日、うなぎの日」と書かれた紙を店先に貼り出したところ、うなぎの売れ行きがよくなったという話があります。
また、もともと丑の日に「う」のつくものを摂ると体にいいという風習が存在していたのですが、うなぎも「う」のつく食べ物であるため、土用の丑の日にうなぎを食べることが定着していったといわれています。
なお、現在ではうなぎの売れ行きをよくしようということで、夏以外の土用の丑の日にもうなぎの販売に力を入れるところも出てきています。
おわりに
いかがでしたか?
うなぎの旬や夏の土用の丑の日にうなぎを食べるようになったきっかけなど、なかにはご存知なかったこともあったのではないでしょうか。
最後に、うなぎはスーパーやデパートなどのお店で購入することが可能なほか、ネット通販で買い求めることも可能です。
天然モノ、養殖モノの両方がネット通販で手に入りますので、一度お取り寄せをして食べてみてはいかがでしょうか?