亡くなった人の冥福をお祈りし、喪に服す期間を終える日を忌明けと言います。
忌明けをして初めて迎えるお盆のことを初盆と言います(新盆とも言います)。
その初盆で疑問に思う、お供えの時期、お供えの品物は何がいいかなどの疑問を挙げ、どのようにすればいいのかを解説します。
初盆のお供えの時期はいつ?
おおよそのお盆の時期は7月15ごろ、または8月15日ごろです。
しかしお盆は地方や宗派などによってそれぞれ異なります。
お盆の時期を知るために、あらかじめ連絡を取るなどで確認しましょう。
直接訪問してお供えの品物を渡すほうがのぞましいですが、どうしても訪問は難しい場合は宅配するという手があります。
お供えの品物
もちろん贈る品物についても注意しなければなりません。
宗教や風習などに異なりますが、贈ってはいけない品物があることを覚えておきましょう。
例えば仏教であると、お盆は殺生をすることを禁止する決まりとなっているため、肉や魚などの食品を送るのはやめましょう。
ほかにも、亡くなった方が生前に好きだったものも送ることはやめましょう。
遺族の方に亡くなった方のことを深く思い返してしまう恐れがあり、ショックを与えてしまう可能性があります。
亡くなった方の年齢が若ければ若いほどショックが大きくなると言われています。
では、贈る品物は何がいいのでしょうか。
一般的の贈られる品物としてよく挙げられるものは、お盆の時に使用する頻度が多いお線香やろうそく、お花があります。
その他にもゼリーや水羊羹、そうめん、うどん、そば、果物、お酒、ジュース、海苔などがありますが、もらった人の気持ちを考える必要もあります。
例えばお線香やろうそくはお盆以外で使用することはあまり少なく、なかなか使いきれずに困ってしまうということや、お線香のにおいが合わないなどのケースもあります。
お菓子の場合でも、年代によってあまり好まれないお菓子があるため、お菓子を送る際には老若男女問わず食べられるようなもの(例えばどら焼きやおせんべいなど)を選ぶといいでしょう。
以上のように、品物を贈るといっても、相手の宗教や好み、品物の重複を避けなければならないなどを考えなければならず、なかなか難しいな、と思う方はいらっしゃるでしょう。
香典も宗教や風習などによって渡して良いか否かは異なるため、そこも理解しておく必要性はあります。
初盆のお返しはいつまでに?
初盆でたくさんの品物を送っていただいたのならば、お返しはどうしようかと疑問に思うでしょう。
一般的には、お返しの時期はお盆が終わってから贈ることが多いと言われています。
お返しの品物の金額としてはいただいた品物の半分か3分の1がのぞましいです。
いただいた品物以上の値段がするものを送ってしまうと、お返しを送った方がもう一度お返しを送らないといけないと心配なさる可能性があるためです。
きちんと気持ちがこもっていれば、たとえ金額が低いものでも十分でしょう。もちろん、品物を贈る際はお礼状を書いて一緒に送りましょう。
お供えの表書きの書き方は?
品物を贈る場合に品物と同じく悩ましいのが、水引や熨斗、表書きです。
結び切りは一度結んでしまえばほどけないことから、病気や弔事、結婚など、2度と起きてはならないと願いがあります。
それと反面の蝶結びは簡単に結び直すことができるため、出産やお中元など、何度も繰り返し起こってほしいという願いがあります。
また結び切りと似た「あわじ結び」もあります。
関東地方ではあわじ(あわび)結びを含めて結び切りと言いますが、関西地方ではあわじ結びと結び切りは異なります。
関西地方の方は結び切りでもあわじ結びのどちらでも構いません。
水引の色も関東、関西地方によって色が異なります。
関東地方では白黒の水引を用い、関西地方では白黄の水引です。
表書きに関しては、お線香やお菓子などの品物であれば、「御供物」や「御供」と書きます。
現金を送る場合は、不祝儀袋に現金を入れ、「御仏前」や「御供物料」、「御沸前」を書きます。
表書きに関しても宗教や風習などによって書き方が異なります。
内熨斗と外熨斗どっち?
熨斗には種類がありますが、供え物を贈る際は、贈り主が一目でわかるようにするため外熨斗にします。
外熨斗は贈り物を強調したい際に、包装紙で包んでから熨斗紙をかけるという違いがあります。
まとめ
以上、初盆でのいくつかの疑問を解説しました。
特に注意すべき点は、宗教や風習などによってやり方が異なることです。
相手方の宗教や風習などを理解した上で以上の事柄を実行するように心がけましょう。