初盆とはお盆と何が違うのか?皆さんはご存知ですか?
香典は祖父母・親戚・友人・会社の上司に包む場合は、いくらぐらいが相場なのでしょうか?
また、香典の表書きの書き方など、いざとなると分からないことが多いですよね。
今回は、そんな初盆の疑問などについて説明していきたいと思います。
初盆とは
初盆(新盆ともいいます)とは、故人が亡くなられてから四十九日を過ぎて初めて迎えるお盆のことをいいます。
ただし、四十九日の忌明けの前にその年のお盆を迎えるときは翌年のお盆が初盆となります。
故人が亡くなってから四十九日間はこの世とあの世の間をあちこちさまよっていますが、四十九日を過ぎてようやくあの世に旅立つことができます。
お盆には先祖の霊があの世から帰ってくるためこれを迎えて供養することになりますが、中でも初盆は故人が亡くなってあの世に行ってから初めてその霊が帰ってくることになりますので、特に厚く丁寧に供養するために、通常は近親者が集まって法要を営みます。
僧侶を招いて読経を依頼するとともに、その後には故人を偲びつつ参列者で精進料理などの食事を囲むのが一般的です。
お盆の時期も地域によって異なります。一般的には旧暦の7月15日を中心とした期間、つまり新暦では8月15日前後に先祖の霊を迎えて供養します。
東京など一部の地域では新暦の7月15日前後にお盆の行事を行う風習がありますので、念のため他の親族の方に確認することをお勧めします。
香典の相場
初盆の法要にお伺いするときには一般的には香典を包む必要があります。
亡くなった方とどれぐらい親しかったかの程度にもよりますが、通常は3000円程度から、5000~10000円ぐらいが相場と言われています。
親戚・祖父母・兄弟などの親族であれば10000円程度が妥当であるといえます。
友人や会社の上司など親族でない場合は3000円から5000円程度をお包みするのが妥当といえるでしょう。
地域によっては、自分の家の法要のときに頂いた額をお渡しする場合もあります。
また法要の後に精進料理が出される場合はその金額分も考慮して包むとよいでしょう。
不祝儀と一緒にお供え物を持参しましょう。
地域によってはお供え物をすると金額を少なくしたり、お供え物だけとする場合もありますので、他の親族の方に確認することが望ましいです。
また訪問を受けた親族の側では、お返しは2000円~3000円程度が相場とされていますが、金額を多くいただいてしまった場合には半返しが一般的な目安です。
いずれにしても、不祝儀の金額については地域や親族によってまちまちであり、しきたりの厳しい地域では金額や計算方法が細かく決まっていることもあります。
金額が多すぎても少なくても他の親族の方に気まずい思いをさせてしまうことになりますので、マナー違反をして後々の親戚付き合いにまで影響するような失敗を避けるためにも、その辺りの事情に詳しい他の親族の方に事前にしっかりと確認しておくことをお勧めします。
香典の表書きの書き方
仏式であれば、香典袋の上段に「御仏前」や「御佛前」と書きます。
お盆は仏教行事であるため四十九日を過ぎれば香典の表書きは「御霊前」と書かずに「御仏前」や「御佛前」とする点に注意してください。
この他にも「御供」「御花料」「御供物料」「御提灯料」などが使われます。
「御花料」は生花を供える代わりに現金でお供えするという意味あいです。
また「御提灯料」は新盆には提灯・線香やろうそくを持参して供える習慣があったため、提灯を供える代わりに現金でお供えするという意味になります。
宗旨宗派に関係なく用いられるのは「御供物料」、神式では「御玉串料」「御神前」と書きます。
下段には自分の名前をフルネームで書きます。
夫婦の場合は中央に夫のフルネームを、その左側に妻の名前のみを書きます。
ちなみに香典は不祝儀であるため、人数単位ではなく家族単位でお供えします。
のし袋は中に入れる金額に見合ったものを選びます。
水切りに関しては、 黒白よりも、結び切りで双銀・藍銀・黄白のものを使います。
関西では黄白の水切りが一般的とされています。
中に入れるお札が2枚以上になる場合は向きを揃えます。新札を使う場合はいちど半分に折って折り目を付けてから入れるとよいでしょう。
初盆の服装
新盆の家を訪れる場合の服装としては、できれば略式喪服や準喪服を着るのが望ましいです。
そうでない場合も、黒や紺色・グレーなどの暗色やシンプルな服か、スーツやワンピースなどを着ていくのが一般的です。
学生の場合は制服を着たり白いブラウスやシャツに黒や紺などのシンプルな服装とすべきです。
ただしお盆は真夏の暑い時期なので、地味な平服を着てもよいとする場合もあるなど、地域や親族の慣習によって様々です。
マナー違反をしないためには他の親族の方に事前に確認しておきましょう。
まとめ
新盆を迎えるお宅に伺う時には、まず施主に挨拶をして不祝儀をお渡します。
それからお仏壇の前に行き、お線香をあげて施主の案内に従いましょう。
お茶菓子や食事をいただくこともあります。
故人の思い出などをお話しして故人を偲ぶ時間にしましょう。
マナーを守って正しく御供をして気持ちよい初盆を過ごしたいものです。