よく足がむずむずしたり、虫が這っているような感じで不快感になったり、じっと座っていられなくて歩き回ったり…
このような症状がある場合には、むずむず脚症候群の可能性があるかもしれません。
むずむず脚症候群の発症率は日本人口の約2~5%です。
数字だけ見ると少ないと思われるかもしれませんが、現在の日本人口は約1億2600万人なので、252~630万人の方が発症していることになります。
しかも、大人だけが発症するのではなく子供も発症してしまうんです。
しかし子供の場合、大抵の場合は「成長痛」などで片付けられてしまうことが多いので注意する必要があります。
そこで今回は、むずむず脚症候群の原因や特徴などを紹介していきたいと思います。
目次
むずむず脚症候群|考えられる3つの原因
はじめに、むずむず脚症候群のはっきりした原因というのは現時点では解明されていません。
むずむず脚症候群には発症原因が分らない一次性と、服用している薬やその他の病気などが原因で起こる二次性があります。
ここでは、研究によりいくつか「これが原因ではないのか?」という一次性のむずむず脚症候群の3つの原因ついて紹介していきます。
① ドーパミンという脳内物質が関係している!?
ドーパミンとは、神経伝達物質と言われていて、神経の細胞が分泌するもの。
そのドーパミンの役割としては、感覚や痛みなどを、体や脳に正しく伝達すること。
むずむず脚症候群では、正常にドーパミンが分泌されなくなってうまく働かなくなり、違和感や異常な感覚としてむずむず脚症候群の原因になると考えられています。
② 鉄分の不足が原因!?
鉄分の不足によって、ドーパミンが正常に働かなくなってしまうことで、発症しやすくなるとも言われています。
③ 遺伝子が原因!?
子供には鉄分の不足などの異常はないことが多く、原因の特定をするのは難しいとも言われているんです。
しかし、親が「むずむず脚症候群」になっていたら、その遺伝子が子供の発症に関係しているかもしれないと考えられています。
むずむず脚症候群で子供に多い2つの症状とは?
子供の居眠りや集中力のなさは隠れむずむず脚症候群の可能性
子供が授業中に居眠りをしてしまったり、落ち着きがなく集中力がなかったりしていると隠れむずむず脚症候群の可能性があります。
では、居眠りや落ち着き、集中力がないなど、これらの子供に多い2つの症状はどうして起こるのでしょうか?
落ち着き・集中力がない
子供の場合は、うまく足の異常感覚や不快感などの特徴を伝えられないため、足がかゆい、また痛いなどの表現になってしまうことが多く、これらが原因で落ち着きや集中力がなくじっとしていられないことがあるのです。
居眠り
むずむず脚症候群は、日中ではなく夜になると症状が出やすく、なかなか寝付けないことや夜中に起きてしまうなど、睡眠時間を減らしてしまい、これらの状態が長引くと普段の生活にも大きな影響が出てきます。
大人だけでなく子供でもこれらのことが原因で、授業中など日中に眠気に襲われ居眠りしてしまうことがあるのです。
集中力のなさに関してはADHD(注意欠陥多動性障害)という病気とも似ているため、誤認されてしまうことがあります。
※ADHD(注意欠陥多動性障害)...発達障害の一つで、「集中力がない、注意しても維持できない」などが特徴。小学校上がる前に発見されることが多い。
むずむず脚症候群の対策と対処法・受診は何科?
もしむずむず脚症候群が起きてしまった場合の対策と対処法を紹介したいと思います!
1・カフェイン摂取は控えるといい!
カフェインは、むずむず脚症候群を刺激してしまい、寝る前の症状が酷くなります。
もし、お茶など飲みたい場合は、ノンカフェインがおススメです!
2・足を動かす有酸素運動が効果的!
むずむず脚症候群は、安静にしている時に起こるので、安静状態にしないようにすると落ち着きます。
夜のウォーキングも良いといわれています。
3・鉄分をしっかり摂ろう!
原因の一つとして挙げられている鉄分不足を解消すれば、しっかりとドーパミンの役割を果たすので、むずむず脚症候群の症状が和らぐ可能性があります。
もし受診する場合に向いているのは何科?
むずむず脚症候群は睡眠障害に分類されるので、幅広くチェックする必要があります。
・睡眠障害クリニック
・睡眠外来
・神経内科
・精神科
・精神神経科
はじめは、これらの科で受診するとよいでしょう。
まとめ
むずむず脚症候群は、日本人口の約2~5%の方がなっていると言われています。
しかも大人だけではなく子供までなってしまうという病気で、一次性のむずむず脚症候群については原因も断定できるものがないということも分かりました。
研究により、ドーパミンの障害や鉄分不足、親からの遺伝子によってなってしまうという3つの原因が考えられているんですね。
そして対処法としては、安静状態ではない状態にするか、鉄分をしっかり摂って落ち着かせるなどがありました。
少しでも早くお子さんの異変に気づいてあげて、しっかりとどんな感じの症状なのか聞き、早めに医者で診ていただくことをオススメします。