ムズムズしてくしゃみがよく出る、鼻水が止まらずかみ過ぎて鼻の下が真っ赤に、反対に鼻がつまって息をするのがツライ、目がかゆくてしかたがない、目が充血する、涙が出るなど、嫌な症状を引き起こす花粉症。
鼻だけでなく目の症状も起こるアレルギー疾患で、慢性鼻炎の一種である季節性アレルギー性鼻炎という名称もあります。
ただ、実は鼻や目の症状だけでなく、花粉症は皮膚にまで引き起こされることがあるのです。
ここでは花粉症によって起こる皮膚のトラブルについて解説するとともに、使用可能な薬、効果的な対策についても掲載しています。
花粉症がある人にとってはとくに有益な内容となっていますので、ぜひご一読ください。
かゆみがひどいと花粉症皮膚炎になることも!
また、上記の部位がカサついてかゆくなるだけでなく、赤みの症状も引き起こされます。
花粉症で目の周りにも安心して使える塗り薬ってあるの?
眼科か皮膚科で眼軟膏などの目に入っても安全な塗り薬を処方してもらうと良いでしょう。
おもな眼軟膏としては2種類
ひとつはネオメドロールEE軟膏、もうひとつはプレドニン眼軟膏です。この薬は眼の中に入っても大丈夫なように作られています。
両方とも共通しているのは合成副腎皮質ホルモン剤(ステロイド)が含まれていることで、これには炎症を抑える作用があり、目の周りのかゆみや赤みといった症状を楽にしていってくれます。
かゆいのは我慢するのが大変で、寝ているときなど知らずにかきむしってしまうこともあります。これが原因で皮膚を傷つけたり、余計に我慢するのが大変になったりと、悪循環になってしまいます。
早く改善するためにも、また花粉症自体を楽にするためにも、医療機関で受診することをおすすめします。
花粉症皮膚炎にならないための対策は?
肌のバリア機能が低下しているところに花粉が付着、皮膚へと侵入することにより、アレルギー反応を引き起こして花粉症皮膚炎の症状が出るようになります。
そのため、対策としての基本は保湿ケアをしっかりとすること、かいたりこすったりしないことです。また、なるべく外出は控えたいところですが、仕事や学校などがあってそうもいかない人もいるでしょう。
その場合、帰宅後には服の花粉を落とした上でシャワーを浴び、花粉を取り除くことが予防につながります。皮膚に直接花粉が付着しないよう、肌の露出を控えたり、花粉が入らないようにマスク、帽子、メガネ、ゴーグルを装着するのも効果的です。
また、洗濯物を外に干すのではなく室内干しにする、窓を開けるのを控えることも、花粉の侵入を防ぐことにつながります。
こまめに掃除を行い、室内に入り込んだ花粉を放置しないようにしたり、空気清浄機を使用したりするのもおすすめです。
そのほか、花粉が飛散する2週間か3週間前を目安に抗アレルギー薬(抗ヒスタミン薬)の使用をはじめることも、花粉症による症状を未然に防ぐためには効果的です。
まとめ
肌がカサついてかゆくなったり赤くなったりした場合には、花粉症皮膚炎を疑い病院に行きましょう。薬が手に入れば、早く症状を抑えてしまえる可能性があります。
とくに花粉症に毎年なるという人は、原因となる種類の花粉(スギなど)の飛散時期をチェックして、症状が出る前に病院へ行くなど早めに対策をはじめることをおすすめします。
なってからだとツライ花粉症や花粉症皮膚炎ではありますが、上記の対策を実践することにより未然に防げる可能性はあります。
すべて実践するのは大変かもしれませんが、できる範囲で対策を行い、予防につなげましょう。